透析人生を支える看護

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みなさん、こんんちは☆

今回は、長田区の下町にある神戸協同病院で透析室看護師として活躍するナースを紹介します!
看護学生向けの情報誌に投稿・掲載された記事をぜひご覧ください(^_-)



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私は、看護師を始めて19年目です。透析室に配属になり1年が経ちました。それまでは病棟で働いていましたので、透析看護に関してはまだまだ新米ですが、”日々学ばせてもらっているな”と実感しながら透析看護をさせてもらっています。

透析って?

透析とは、簡単に言うと体の中の腎臓の代わりをする治療のことです。腎臓は、体内に蓄積した毒を尿として排泄したり、骨や血液を作ったりという働きがあります。そのため、その働きが保てない患者さんのために透析を行い、薬や食事療法でコントロールを行います。


そこで重要になってくるのが、ダイアライザーという血液を濾過する装置です。この濾過装置に血液を通し、老廃物や余分な水分を取り除きます。その後、体内に血液を戻します。この治療を1週間に3回、1回の透析時間は3~4時間かかります。1回の透析治療で、1~3kgほど水分を取り除きます。


人にもよりますが、ダイエットで考えても数時間で3kgやせると思うと、とても大変なことですよね…!それだけ体への負担も大きく、苦痛が伴うこともあるのが透析治療です。
透析って?

みなさん、3~4時間ずっとベッドに横になって寝返りもあまりせず、腕は点滴をしてるように伸ばしたままでいてみてください。とても苦痛です。手や腰が寝ているだけで痛くなります。この姿勢を毎週3回。患者さんは、本当によく頑張って透析を受けてくれているなと思います。それだけに、この3~4時間が少しでも苦痛のないように過ごすことができないか考え、日々援助できたらと思っています。

患者さんへのケア

日々の透析治療中に行っていることは、背部マッサージや必要時は軟膏の塗布をしたり、足の爪の管理が自分でできない患者のフットチェックを行ったり、爪を切ったり薬を塗ったりしています。お薬の自己管理ができない患者さんには、薬の管理のお手伝いをしています。


災害時のことも考え、患者さんに災害時どう対応するかの説明を行ったり、患者カードを作成し、持ち歩いてもらうよう指導したりしています。時には、家族の方とも連携をはかり、スムーズに透析が受けられるように、連絡ノートを活用しています。

患者さんへのケア

透析治療を行うための、週3回の行き帰りも大変です。そこで、帰りだけですが病院から送迎の車=腎ちゃん号が毎回患者さんの送迎で大活躍してもらっています。透析に来る患者さんの中には、有料の介護タクシーを利用している方もいます。透析の時間だけでなく、行き帰りもできるだけ苦痛のないようにしてもらい、次回も透析室で元気にお会いできることを願って送り出しています。

患者さんに寄り添う実践 涙の“記念カード”

そして、患者さんに喜ばれているのは、透析導入日を記念日とし、記念日カードを作成しています。
それぞれの患者さんの記念日に、看護師全員で患者さんのところに行き、これまで受けてこられた透析治療を労い、これからも一緒に頑張っていきましょうと話します。時には今までの透析生活を振り返られ、涙される方もおられたり、帰って家族にも話ししてくださったりしているようです。その患者さんの気持ちが、日々の私たちが行っている看護への心のよりどころとなっています。


患者さんがよく言います。「代わってみい」と。それほど、つらい思いをしているのだと思います。その患者さんになることはできないですが、少しでも患者さんに寄り添い、患者さんの気持ちを理解することで、より患者さんが必要とする援助に近づけるのではないかと考えています。

↓ナースの手作り記念日カード(^-^)

患者さんに寄り添う実践 涙の“記念カード”

看護学生のみなさんへ

最後に、どこの民医連も患者さんや家族・職員にとても優しい組織だと思います。神戸協同病院でも同じです。実習や見学に来てくれた学生さんたちからもよく「職種関係なく仲がいい」と言われます。私は、来てくれた学生さんに少しでも看護師の仕事について伝え、看護師の道にすすめるよう手助けできたらと思っています。


途中、挫折しそうになるかもしれませんが、その時は現場の先輩看護師に相談してくださいね。きっといい知恵がもらえるはず!一緒に患者さんと喜んだり悲しんだりできる看護師になりましょう。夏のナーシングセミナーへのご参加、心よりお待ちしています♪

(透析室師長 岸本 京子)

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