シリーズ☆私が出会った患者さん①

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寄り添う看護の大切さ

私は、最初は別の病院に就職し、その後神戸協同病院に転職してきました。


以前からずっと病棟に勤務していますが、24時間患者様を看護していると本当にいろいろなことが起こります(@_@)

大変なこと、楽しいこと、衝撃的なことなど・・・


自力ではあまり動けないと思っていた患者様が、いつの間にか病室からいなくなっていたり(えーっ!ADLは全介助だったはず!!)、近くのマンションの屋上で壁に挟まりレスキュー隊が出動する騒ぎになっていたり・・・(-_-;) 


笑えないエピソードも思いだされます。


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今回お話する方は、当院に入職する前の話で、私が看護師になり2年目の時に出会った患者様です。


50代の女性で肺癌ターミナルの方でした。
私と同じくらいの娘さんがいて、いつも娘のようだと話してくれていました。


昼間はしっかりされている方でしたが、夜になると息苦しさと不安でせん妄となり、裸で廊下に出てきたり叫んだりするようになりました。本来は、若くてしっかりされている方だけに、見ている私が辛くなりました。



夜に不安なら、家族の方に来てもらう?と提案しましたが、

「こんなつらい姿を家族には見せたくない」

と返答されました。


看護師で話し合い、お薬を検討して穏やかに過ごすことが出来ないかと考えました。


しかしその時の病院では、安易に医師に意見が言える環境ではなかったため、主治医との話もなかなかできませんでした。


ある日、思い切って先輩看護師が主治医に話しましたが、意見が分かれ結局何もしてあげることが出来ませんでした。


その方が亡くなられた後に家族の方が来られ、娘さんから

「兼田さんのこと、娘のように思って、話をするのが楽しかったみたいです」

と言われ涙が出たのを覚えています。


しんどいまま最期を過ごさせてしまったかもしれない、何か出来ことがあったはず、自分がもっと頑張ればよかったのではないかと今でも後悔しています。


看護師の役割は何なのか、家族・自分が最期を迎える時にはどうありたいか、本当に多くの事を考えさせられた出会いでした。


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神戸協同病院に来て、看護師だけでなく医師や他の職種の皆で話し合いが出来る環境があり、いつでも患者様のために動けるということに驚きながらも嬉しく思っています。


十分にみんなで意見が言える環境の中で、患者様の一番近くにいる看護師としての私の役割は何なのか、何が出来るのかを考えて行動して行くことが課題だと思いながら日々働いています。


(神戸協同病院 3階病棟 兼田亜樹)


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「お待ちしてまーーす(^O^)/」

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