看護師、出張授業へ出かける!

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24日(火)、県立長田高校にて、医療に興味がある、もしくは進学を目指す1・2年生対象の「進学説明会」と題した放課後授業があり、神戸協同病院から副総看護師長、理学療法士が講師として参加しました。


長田高校は、毎年医師を目指す生徒さんが多く、メインは「医学部をめざす高校生へ」の授業でした。

現在、兵庫民医連研修医2年目の医師が1クラス1時間の授業を受け持ちました。


私たちは、看護師やリハビリ、その他医療系に興味のある20名が教室に集まってくれて、理学療法士から30分、看護師から30分の1時間の授業を行いました☆

理学療法士から、初めに、神戸協同病院の概要や特徴を紹介してもらいました。

私たちの病院が「無差別平等の医療」を行っていること。
差額ベッド代は無料であり、無料低額診療も行っている病院であること。
地域住民の方と病院職員の専門家が協力して病院の運営をしていること。

医療生協の病院なので、組合んさんたちが私たちの強い味方です。


ところで、長田高校は、神戸協同病院と同じ長田区にある地元高校ですが、神戸協同病院がどの辺にあるのかあまり知られていない様子でした。

写真はイメージしやすくていいですね!

新長田駅前の鉄人の写真はうなずく高校生もいましたが、真ん中の写真のそば飯発祥の地であることはどこまで知られているのでしょう??

理学療法士からの授業☆

さて、理学療法士さんの授業では、話題のドラマ「君に捧げるエンブレス」や高校生と同じ年代の有名人(卓球の伊藤選手、広瀬すずさんなど)が登場し、高校生を抜群に惹きつけていました。さすが若手の理学療法士さん!!


「リハビリテ―ションとは、機能回復訓練のイメージが強いと思いますが、怪我などでこれまでその人が当たり前にできていたこと、仕事や趣味も含めて“生活・人生の質”を取り戻す・向上させること全般に働きかけることなんです。」


「人間たるにふさわしい権利・資格・尊厳・名誉などを回復すること」

これが、リハビリテーションの定義だそうです。



んーーーとても奥深い仕事なんだな…!
と、この時点で興味がグンとわきます。

理学療法士からの授業☆

リハビリには、院内で行うリハビリの他に、訪問リハビリや通所リハビリがあったり、理学療法と作業療法のちがいや、いろんな職種でカンファレンスを行いチーム医療で患者さんをみていること、理学療法士のやりがいと苦労、どんな人が向いているか…など、高校生にとって聞きたいことがたくさん詰まっていた授業だったと思います。

長田高校出身のリハビリスタッフからのメッセージも紹介されていました!



とても素敵な授業に、そばで聴いていた私も気持ちが完全に“高校生”となっていました(笑)


看護の授業☆

さて、次は副総看護師長の授業にバトンタッチ☆


師長さんからは、落ち着いた雰囲気で、じっくりたっぷりと看護の魅力ややりがい、そして大変さや厳しさについても語られました。


看護の授業☆

この写真↑とともに、ALSという難病患者さんの紹介がありました。

医師や臨床工学士と協力して、準備を重ねて外出したときの写真です。


治療や看護とは一見無関係のように見えますが、この方の生きる力を高めるために必要と判断してみんなで支えます。



師長:「病院内では時間に追われ走り回っているスタッフも、この時は患者さんと同じ時間を共有し、患者さんの笑顔に癒される幸せな時間です。この患者さんの笑顔をもっと見たいと思いながら看護をしています」



この時の師長さんのお話に、高校生たちはきっと想像力をたくさん働かせて聴いていたと思います。

また、師長さんが緩和ケア病棟師長のときの話も出てきました。

写真の真ん中に写っている患者さんのお誕生会を、ご家族とスタッフみんなでしたときの話です。


ご飯がほとんど食べれない状況だったけれど、「うなぎが食べたい」と言われ、久しぶりにウナギを口にされたとのこと。

お誕生日後、しばらくして亡くなられたのですが、ご家族からは、「最後のお誕生会ができて、笑顔がみれて本当によかった」と感謝されたのだそうです。


師長:「看護師は、人生の最期の時にかかわることのできる職業です。最期の時を迎える患者さんのご家族の心のケアをするのも私たちの大事な役割です」





あっという間の1時間でした。
すっかり話に入り込んで聴いていました。


私も高校生のときに、このようなプロフェッショナルから授業を聞く機会があれば、リハビリや看護に興味を持ち、間違いなく進路の選択肢に入っていたと思います。

とてもよかったです☆


高校生さんの感想(^-^)

・理学療法士さんの仕事のやりがいや、訪問リハビリなどについて詳しく知ることができました。また、人生の最期のときに携わることのできる仕事である看護師の実際の現場を見て、人と関わることが多い仕事である分、大変なところもわかりました。

・私は薬学部志望ですが、病院には様々な職種があって、チームで協力して働いているとわかりました。患者さんの笑顔を見られるのは本当に良いし、やりがいを感じるので、医療系の仕事の魅力を感じました。

・僕は、理学療法士になって、多くの人のケアをしてあげたいと思っています。特に、スポーツの領域で理学療法士として活躍したいです。今日の話はとても役に立ちました。

・お話を聞いて、患者さんが前向きになれるような看護をしたいと思いました。患者さんは病気などの治療でつらいことがたくさんあると思うので、その患者さんに少しでもリラックスしてもらったり、笑顔になってもらいたいです。

たくさんの感想、本当にありがたいです。
これからも機会があれば、こうして高校生さんたちに医療現場を知ってもらえたらと思います♪

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